底知れぬ悪意と
□三日日
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閑話・……生き残ってやる……
どくり、と突如発熱した感覚。思わず息を鋭く飲み込み、胸元を握りしめる。
自身の身体が焦げ付く感覚。実際に燃えているわけではないのに、吸い込む空気が熱く感じる。
何故、こんな時に。
風に乗り、腐った臭いが鼻を突いた。近場に死体があると思われる。敵も、いるかもしれない。
離れなければ。
こんな不調では戦えない。
「────」
治まれ。
治まれ。
もう少しだろう。
後、二十四時間。
あいつら以外、どうでもいい。
あいつら以外の、どんな奴らを殺しても。
オレは生き残る。
五人の枠に、収まってやる!!
「……生き残ってやる……」
その執念が、胸のくすぶりを強くした気がした。
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