【ワイルドヘヴン】

□Number-18
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ゼッカイの剣呑な匂いの言葉に、ケイメロが、コッ。と小さく鳴き声を漏らした。
「本当なの…?アタシはミミナ星より嗅覚弱いから、そこまでわからないわ」
ケイメロは嗅覚を感じる頭部の房を左右に動かした。
「地球人の匂いは感じないけど…」
「何かの方法で、匂いを消している。だから、土や植物の匂いまで消えてしまっているのだ」
ゼッカイにもそろそろわかってきていた。地球人はそういう、ミミナの常識では考えられないような事をする生き物なのだと。
「まずいわ。こんなに早く見つかる予定じゃなかった…飛ぶ乗り物には準備が必要よ。時間が足りない」
ケイメロは4本の前足を組んで唸った。
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