【片隅にエレジィ】

□第6話
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真っ黒な空間に、部屋だけが、唐突に在って。そしてドアは閉まっている。中には入れない。
ああまた、この夢か。
レヴはこのところ、夢ばかり見ている。何だか、おかしいなとは感じているのだが、どうしようもないし、どうでもよかった。
部屋の中には、誰かの気配。窓から覗いても、曇りガラスでよく見えない。
おれの部屋で誰が、何をしてるんだろ?
気にはなったが、それは仕方のない事かもしれないとレヴは考える。
ずっと部屋を空けてしまっていたしなぁ。
鍵もない。部屋からは妙なだみ声。聞き取ろうとすると、更に濃い闇がのしかかり、
落下するみたく、
暗転。
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