【片隅にエレジィ】

□第8話
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「…胃潰瘍、ですか」
ベッドの上で医師の説明を受けたセドは、ホッと胸を撫で下ろした。
よかった…ガンじゃなくて。
「ええ、しかし穿孔を起こす寸前でしたよ。間に合ってよかった。2、3日も入院して安静にすれば、その後は通院という形で大丈夫でしょう」
「えっ入院!?」
セドは思わず医師の白衣の裾を掴んでしまった。
「こ、困ります!今すぐ治して下さい!」
「え!?そんな、アナタ」
医者は困惑していたがセドも必死だった。
そんな場合じゃない、闇竜の玉を治さなくては…。
その時。ネロを膝に乗せて窓辺に腰掛けていたレヴが口をきいた。
「兄貴は寝てればいーんじゃない」
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