【片隅にエレジィ】

□第9話
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コーポ村石に帰ってきたレヴとネロは、ぼんやりと居間に座り込んだ。そしてちゃぶ台の上のえびせんを同時につまんだ瞬間に、くっくっとネロは笑い出した。
「おれそんなにおかしかった?」
レヴはえびせんを噛みながら、少しはにかんだように尋ねた。
「おかしいってゆうか…楽しかったの」
ネロがそう答えてまた、肩を震わせると、レヴもなんだか幸せそうに
「そーか…」
と俯きがちに微笑んだ。
「緊張したけど、何かおもしろかった」
マッキーさんの事、そして鍵の閉まった宝物庫の格子の隙間から躊躇なくスーパーボールを投げ入れ、「いいよね」と言ったレヴをネロは何度も思い起こした。
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