【ワイルドヘヴン】

□Number-11
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「チキュジン来るですっ!」
慌てて駆け込んで来たバーミラの叫び声に、ケイメロもゼッカイもビクリと毛を逆立てた。ケイメロは一瞬、思案した後、くちばしから鋭い音をたてて指示を出した。
「バーミラ、あんたは下から先に逃げて、第5アジトの仲間に連絡して!」
「はいです」
バーミラは身を翻し、軟体性の白い体を細い下水管の中につるりと滑り込ませて見えなくなった。ケイメロはそれを確認してから、既にチュニを大事そうに抱えているゼッカイに向き直った。
「ゼッカイちゃん。アンタの話、アタシは理解できるわ。でも、選ぶのはそのチュニちゃんよ。いずれ言わなきゃならないんだからね」
「ああ」
ゼッカイは頷いた。
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