【ワイルドヘヴン】

□Number-14
1ページ/22ページ

「ぜんたーい、すとぷ!」
ミミックネコダコの号令に、車体の下の10匹のマルモリ・エキセップス達がそれぞれバラバラなタイミングで足を止めた為、車は大きく揺れた。ゼッカイ、ケイメロ、チュニの3匹はカクンと頭を前に振った後、後頭部を座席にぶつけてしまい、軟体性のミミックネコダコに至っては、地球人の上半身に変身した体がハンドルの隙間に挟まり込む始末。マルモリ達がわらわらとはい出てきて
「だいじょぶか」
「号令が悪いからじゃ」
「着いた着いた」
等と口々に、訛りの強いミミナ語を喋りながら車のドアを開けた。ホコリっぽい空気を吸ったチュニはクシャミをした拍子にゼッカイの尾を、ギュ、と前足で掴んだ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ