【ワイルドヘヴン】

□Number-18
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背の高い草地の中に真っ直ぐに、奇妙な凹凸のある硬い道が続いている。ゼッカイ、チュニ、それから発着場まで案内するケイメロの3匹の誰も、廃線跡というものを知らなかったから、ただ、これは地球星の何か、そういうものなのだとだけ思いながら朽ちた枕木を踏んで行った。上空で、ピヨロロ、と鳥が鳴く。あとは風の音。住宅街から離れ、有機的な音しかしなくなってきたせいか、チュニはご機嫌だった。
「まっまっまにきを食べたなら〜っ!うんこ、うんこ、いろんな色の〜っ…」
「うるさいぞ。周りに誰もいないからといって、大声で鳴いていいとは言っていない」
ゼッカイは刺々しく注意した。
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