知らない。

□共存
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ブネリコーネ・ストレッキオの書簡集にもあるように、
「汝、バクテリアと共に働くべからず」
というわけでダ比奈は、就職よりバクテリアを選んだ。後悔は無い。素敵なバクテリアと共存して栄養をもらい、快適ライフをエンジョイ。
家は無いが、言ってみればダ比奈自身がバクテリアの家である。22歳にして一国一城の主になった、噂のラッキーボーイこそがダ比奈マカ雄・22歳、一国一城の主、ラッキーボーイという噂。
「別に構わないぜ、ループ人生はバクテリアの基本概念だからな」
ライフスタイルはバクテリア中心。時々、ヒューマニズム宣教師からゲタ箱に果たし状をもらえる特典付き。
「拝啓、ダ比奈様。神はバクテリアにお慈悲を与えたか?否、何故なら神は電子顕微鏡を買う金があったら不幸な人にあげるので、ずっと電子顕微鏡が買えないから神は可哀想。というわけでお時間いただけますか?宣教師より」
たくさん集めた果たし状を、どんど焼き。暖かいけれど顔が熱くなる。どうせ熱くなるなら言ってしまえとばかりに、ダ比奈は、いつもハンバーグ味の栄養をくれるラブいバクテリアに告った。
だがふられた。
腹いせに、少しだけ残っていたヒューマニズムを全部どんど焼きした。すっきりした。

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