【ワイルドヘヴン】

□Number-04
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最初の利用者はジャラジャラ着飾った中年の女で、手足の無い丸い生き物を抱いていた。ククール星の無性生物、通称マリモである。
「マルちゃんですの」
女はそう告げてウホッと笑った。マリモの名であるらしい。そのマルちゃんに着せてあるピンクの水玉の服を見て、佐古田は額をピクピクさせた。
「クソババア…こいつがどういう生き物かお前わかってんのかコラ…」
佐古田のガラの悪い物言いに女は固まった。
「は…?」
「マリモは皮膚呼吸しかしねーんだよ!服なんか着せやがって馬鹿か?お前の息を止めてやろうか?」
言いながら素早くマリモに注射器を刺し、抜く。
「どけババア!次ッ!入れ!」
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