【ワイルドヘヴン】

□Number-05
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かっくれんぼ〜、かくれんぼ〜、クルマちゃんにかくれてるのねの…
『いって!なんらっ!』
ポコッと頭を叩かれてチュニは歌を中断させた。
『静かにしろと…お前は何度言ったらわかるんだ?』と囁いたゼッカイに、ヒヒヒと歯を見せ、
『ひゃっかい』
と笑ったチュニ。ゼッカイはうんざりしながらそのチュニの体を抱えて、死んだ岩肉の影から影へと跳んだ。
うう…何というひどい餓鬼だこいつは…。
奥歯を噛み締めながらゼッカイはことばにならない唸り声を上げた。
と、一瞬、微かな地球人の匂いが鼻を突く。
追っ手だろうか?
チュニもそれを嗅いだのか、小さなクシャミを、1つ。
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