飛ぶ探偵

□flight-06
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「じゃあまあ、とりあえず腹ごしらえといきましょう〜」
簡易キッチンからさよりが銀の丸い盆に乗せた胡麻団子と温かいジャスミンティーを運んできた。
「…ムショで食ったケーキよりうめえ…」
「当たり前だ。西江にはちょっとしたおやつにも食材からこだわるよう、僕が仕込んでいる」
「出来合いですがお褒めにあずかって光栄です坊ちゃま」
来客用のテーブルを囲んで、3人はしばらく黙々とお茶の時間を楽しんでしまったが、やがて清治が沈黙を破った。
「所長…野上美雪のことだけどよ、あの女の言ってたことに心あたりとかねーのかよ」
「むぐ…」
七見はジャスミンティーを口に運んだ。
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