短編/連作

□三人組シリーズ
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2008/06/05(木)
三人組の夏(2)

浅倉、板尾、上野は海にやってきた。
「炎天下はキツイっす…腐食が早まる」
腐敗した上野は異臭を放ち、海の家で寝ている。隣で、白骨化した板尾がJINROを肋骨の隙間から零しながら
「クソ…内臓のあった頃が懐かしいぜ」
と、ボヤく。1人海ではしゃぐ浅倉の体は骨すら風化して既に塵。海面に浮くカスと化した浅倉が叫んだ。
「板尾来い!魚いる、魚!」
「いちいちはしゃぐな、塵。ガキかよ」
言いつつも板尾は腰を上げる。
暫くして
「オイ、上野」
寝ていた上野が目を開けると、
ジャボッ。板尾のシャレコウベから海水と魚と浅倉が出てきた。
「くだらねー」
不死の3人はゲラゲラと笑った。
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