短編/連作

□ゾンビ小屋
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2006/03/01(水)
タクシー

魔術師が、ゾンビを従え都心を襲撃しようとした。
魔術師[さあ我がしもべよ、人々に恐怖をもたらせ!]
警察[アンタちょっと、車から降りてコッチ来て]
魔術師[な…何ですか]
警察[アンタ死体遺棄容疑で逮捕な]
魔術師[待ってくれ、死体じゃない!アレはゾンビだ!]
だが警官は耳を貸さず、魔術師は逮捕された。残されたゾンビ達は困り果て、墓に帰ろうとタクシーを呼んだ。
運転手[スマンね…死体を乗せる訳にはいかないんだ]
ゾンビ達は途方に暮れた。墓は遠い。遠すぎた。その時、1台の車が目に映った。彼等は叫んだ。
[ヘイ!タクシー!]
ゆっくりと、優しく滑るように、霊柩車は停止した。
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