エゴイスト(短編)

□☆二人でお出かけ☆
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何か野分嬉しそうな顔してたな・・・・

なんでだろ?ま、いっか・・・・

俺は膝に落ちてきた花びらを眺めた・・・



「すみません、今お時間あります?」

「へ?」


ふいに上から声がして頭を上げると、背が高くて少しチャラそうな男性が俺の目の前に立っていた。

なんだ・・・・?

「なんでしょうか?」

「いや、さっきあなたを見かけてお話したいな・・・と思って」

「はぁ。」

しゃべる相手がいない・・・ようには見えないが・・・・


「さっきの人はお友達ですか?」

「え?」

野分のこと・・・?

コイツ野分の何が知りたいんだ・・・?

「なぜそれを聞くんですか?」

「気になったもので・・・」

野分のことが好きなのか・・・・?

「あなたに一目惚れしたんです!

実は結構前からこの辺であなたを見てた時から気になっていて・・・

お付き合いしてほしくて・・・・」


「は?」


何・・・?野分のことが好きなんじゃないのか・・・?

「あ、あの。すみません、俺好きな奴いるんで・・・」

「それってさっきの彼のこと?」

!!何か口調が変わった・・・?

「そ、そんなのアンタに関係ないだろ?!」

「ふ〜〜ん。じゃあこれだけはちょうだいね。」

そう言い、ソイツは急に俺の肩を掴んできた。

「な、何すんだ?!」

「うるさいよ、黙ってくれない?」

ち、ちくしょう・・・周りに人もいないし・・・・


の、野分!!!


ソイツは俺に顔を近づけてきた・・・・

「好き。」

「やめろ!!」

や、やだ・・・・・野分!!


ドスンッッッッ


「ヒロさん!!!」


「の、野分!!」
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