エゴイスト(長編)

□涙の美しさ
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(津森視点)



「お疲れさ〜ん」

久々に仕事が早く終わり、俺は病院を後にした。

町の中を歩いていると、ふと誰かが目に入った。上條さんだ。

後輩の恋人で、からかっていて楽しい人だ。必死になって怒ってるところを見てるとさらにいじめたくなる・・・

ここまで人にちょっかい出したいとは思ったことなんてなかったんだが・・・・なんでだろ?

てかいつ見てもなんつぅか・・・人を惹きつけるな・・・あの人。

まぁ、綺麗な顔してるし、魅力的・・・・

いやいや、野分がヒロさんは可愛い可愛いばっか言ってるからそういう風に見えてきただけかな・・・?

「こんにちは、上條さん♪」

「!!・・・あぁ、どうも」

そんなに嫌そうな顔しなくてもいいのに。

ん?何か荷物を大切そうに持ってるぞ。

「それ・・・野分の着替えっすか?すみませんねぇ、帰してやれなくて・・・野分もヒロさん不足って感じですごいっすよ」

「//はぁ・・・」

顔を赤くして下を向いてる上條さん、かわ・・・面白い。ちょいとからかってみるかな。

「野分もだけど、上條さんって野分のことだぁ〜〜いすきですよね〜〜、いっつも野分見ると嬉しそうな顔して」

「なっ//何言ってんだ!?/////」

顔真っ赤にしちゃって、そんなに野分のこと好きなんすか?もっと意地悪したくなってきた・・・

「あ。そういえば今日野分に気があるっぽい看護婦が野分と楽しそうに話してたなぁ〜野分も笑顔で楽しそうだったし・・・(全部嘘だけど)」

「え?」

急に上條さんが顔を上げた。もう、、、そんなに気になるんすか?

「そうそう、何か今度の日曜どっか出かけるって言ってたような・・・」

今日、野分が日曜日に上條さんとデートの約束をしてたが、急な会議で行けなくなったとか言ってた・・・

それがドタキャンだっていう俺の作った嘘を聞いたら上條さんはどうなるか・・・・・あれ?
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