03/05の日記

11:22
……?…<來刃&律
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宿直室で目覚めた來刃。
辺りを見回しても、そこにいたはずの先生と祈織は忽然と姿を消していた。

……?…
ん……らい、ば君………?

いつからか隣に眠っていた律も目を覚ましたようだ。
律はまだ寝惚けているのかうつらうつらと辺りを見回してから、首を傾げる。

來刃君………先生は?………それに………祈織君も……

そんなことを聞かれても、來刃にもわかるはずはなかった。

けれど。

ただ、じんわりと嫌な、ある種の予感めいた気持ちがじわりと胸に滲む。それだけで。

……まだ、祈織は………知らないから

……え?

聞き直した律の声には応えずに、來刃はいつも通りに血濡れたドライバーを握り締め、耳に突き刺した。


なぁ、………友達だって………言ったな、俺達は………

來刃は静かに言った。
その声は、彼のドライバーが耳の肉を切り裂く音よりも小さく、僅かに不安げで。

けれど、律は聞き逃さなかった。

だから、來刃に向き直り、コクンと頷いた。


彼らはあの、車椅子の死んだ友達にも言ったのだ。自分達は友達だと。

そしてそれは彼女に対してだけではなく、四人の友人達全員に言えることだと、來刃も、律も思っていた。

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