浮世話

□執行猶予3年
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「馬鹿たれ…。」

「面目ない…。」



入社式なんとか終了。
疲れた。

これから先2週間は、
病棟に入る前の研修三昧。

渡された日程表に目をやると、
嫌気がさす。


「鶴は?
飯でも食う?」

「洋ちゃんところ行くから…。」

「ほうか。
んじゃ、俺帰るわ。」

「バイバイ〜。またね。」

自転車に乗り、
住んでまだ2日目のマンションに入る。

シンと静まった、
一階の日当たりの悪い部屋。
段ボールも開けずに、
狭いクローゼットに押し込んである。

引きっぱなしの布団に転がって、
さて、
パソコンでもかに行こうか。

少し前から、
携帯で如何わしい小説を書いてた俺。
でも、
同年代に比べて携帯をいじるのが苦手。
パソコンなら、
看護学校時代によくいじってたから、
もう少し早く更新できるかなって。

でも今日は、
やめにしよう。

気分が乗らない。

っていうか、
軽くめんどくさい。


俺は、看護師をやるために、
此処に来たんじゃない。

夢が…。


だけど、
一人で生活してかにゃならんし。
仕事せねば。

看護師になんでなったんだろう。

考えても、
思い出せやしねぇ。


あー。
だるっ…。


明日も病院にかな、
ならんのか…。




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