お題小説
□告白
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「はあ・・・」
僕の深いため息があたり一面に響いた
___あれからミサと別れた僕は現在、公園のトンネルの中に体育座りでうずくまっている
幸い今は夕刻で、今まで遊具で遊んでいた親子連れや学校帰りの子どもたち、犬と散歩がてらベンチで休んでいた老人は、それぞれ家に帰っていった
1人になった僕は、命が宿ったお腹にそっと手を当ててみる
「はは…流石に動かないか」
当たり前だよな
まだ僕のお腹に住みついて数ヶ月と経っていない
でも何故かトクントクン…と小さな鼓動が僕の掌を通じて響きわたる
生きているんだ、ちゃんと
この鼓動は、微かながらも自分の存在を示している証
そして何より、この小さい命は僕を選んでくれたんだ