お題小説
□双児誕生(後)
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電話越しで、タクシーの運転手に
「お願いっ早く来て!」
とがなるミサをどこか遠くでぼんやり眺めていた僕。
ああもう頼むから早く来てくれ
こちとら腹の痛みと死ぬ気で闘ってるっていうのに!
+++
「ライト!タクシー来たよ!!!」
外でタクシーを待ってくれていたミサの肩を借りて車に向かって歩いた
下までさがったお腹が重くて、しかも軽く呼吸困難で立ってるのがやっとな状態なんだけど、そこは根性で踏ん張った
てゆーか、さっきから通行人が僕を視界に入れるなり驚愕の表情で立ち止まるけど……
男が子どもを身籠るのがそんなにおかしいかっ!!!
「ちょっと!見せ物じゃないんだからあっち行ってよ!!」
ミ・・・・・ミサありがとう
「だってミサミサ……
旦那さんの方が子どもを産むの...?」
ああ、やっぱりそう思ってたのか、、、
もう慣れたけどね…