日常編

□標的7
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今日は調理実習でおにぎりを作る。

(・・・ここまできてなんでおにぎりチョイス?)

そんなことを思いながらかったるい先生の説明を聞き、実習の時間となった。

実習


「凛ちゃん中の具はなににするの?」

『んー・・・どうしよっかな・・・花ちゃんは?』

「あたしかつお」

『・・・意外。』

私は今同じ班の京子ちゃんと花ちゃんとおにぎりを作ってる。(男子は別で授業を受けている)こうやってしてるとなんか楽しいな。

「でもけっこういろんな種類があるから迷っちゃうね・・・」

今は京子ちゃんとおにぎりの具を何にするか選択中だ。京子ちゃんの言った通り、シャケやかつお、梅に昆布などなどどれもおいしそうなのばっかりで迷ってしまう。

『・・・私梅がつおにしよっかな。』

「お、なかなかおいしそーじゃない。」

「うーん・・・じゃあ私はシャケにしよっかなぁ」

京子ちゃんは無難なシャケに決めたらしい。

私がかつおと梅を混ぜていると、

「・・・あんたのこれ、ちょっと大きすぎじゃない??」

花ちゃんが私の作ったおにぎりを見ていった。(花ちゃんはもうおにぎりができてる、とてもおいしそうだ)

『だって自分で食べるんだもん、これくらいないと足りないよ』

「男子にあげる気ゼロ?・・・やっぱあんたの胃袋おかしいわ。」

まぁ私もあげる気ないけどさ、そういってまた三つ並んだ私のおにぎりを見た。

・・・サッカーボールぐらいしかないんだけどな。

私が具を作っている間に京子ちゃんもおにぎりが完成したようで、二人が具を詰めるのを手伝ってくれた。

「で、あんた達はおにぎり誰にあげるの?」

私達の班は手際がよかったのか、一番最初に終わってしまったので余った時間で話していると、急に花ちゃんが聞いてきた。

『私は自分で食べる』

「あーはいはい。京子はどーすんの?」

・・・花ちゃんってば冷たいよ。

「私は・・・どうせなら男子にあげようかなって。」

そういってニコッと笑う。・・・あぁ、ここに女神がいるよ。

『そー言う花ちゃんはどうするの?』

人に聞いてばかりなので、逆に聞いてみる。

「あたし?あたしは・・・ハイ。」

そういってさっき握ったばかりのおにぎりを私達の前に置くものだから、京子ちゃんと二人で首をかしげた。

『えと・・・』

「花・・・?」

「ほら、あんた達にあげるよ」

そういって自分が作ったおにぎりを一つとって食べ始める。

「ありがとう!」

『花ちゃんありがとー!』

みんなでニコニコ食べていると、タイミングよく食べ終わった時に他の人も終わったようで、みんな揃って教室は戻った。
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