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□ハートの炎を灯すランプ
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昨夜のアレが頭から離れない
この火照る体が
先程から幾度となく視線が絡み合う彼のせいなのは
わかってる―――。
「ハートの炎を灯すランプ」
「悪いな、今日もご馳走になっちまって」
「いいってことよ、ルフィのお兄さんなんだからな、遠慮することはねぇ」
「そうだぞエース!もっと食え!!」
「いやお前は少しは遠慮しろルフィ!」
昨日、私たち麦わらの一味は
黒ひげを追っているという船長の兄と
アラバスタ以来の偶然の再会を果たした。
「大食いが2人もいたら食料尽きるだろ?俺の船が近くに来てるんだ。
ちょっくら行って食材とか見繕ってくる」
「気つかわなくていいんだぜ?あんた客なんだから」
上機嫌な船長が宴会を催して2日目だ。
席を立ったエースが
出口の側の席でサンジくんの作ったお酒をあおっていた私の頭を
さも当然というように撫でて
「待っててな、ナミ。特別美味い酒も持ってきてやる」
と言って出ていった。
「「「……」」」
な……!
何この空気…。