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□気になる事情
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「だって気になるじゃない?女の私には解らないことだし」
まるで明日の朝食のメニューでも気にするかのような軽い口ぶりで、女は言った。
「気になる事情」
いくら長い付き合いと言えど、こいつの気まぐれは予測不可能。
たかだか気分でこんな爆弾落とされたんじゃたまったもんじゃねぇ。
芝居甲板のど真ん中、酒瓶を片手にフリーズ状態。
ほろ酔いの赤い顔で油断しきった女を目の前に
なんと返答すれば良いのかを模索する。
そもそもなんでこんな展開になったんだ?
あぁそうだ、トレーニングの後シャワーを浴びて
喉がかわいていたらナミが来た。
2日前の上陸で手に入れた酒を
夜風が気持ち良いこの場所でさし飲みして…
ここまでは恒例だ。
なんの変哲もない俺の日常。
酒が美味いせいか今晩は上機嫌によく喋るこの女の口が
有らぬことをぬかしやがったのは宴もたけなわ、
夜も更けて酔いも回ってそろそろ寝るか
そんな時だった。
「ねぇー、あんたたちってさ、船の上ではどうやって処理してんの?」
「何をだ?」
「溜まったモノをよ」
「……」