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□船長だって恋をする
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おれの腕の中で一瞬戸惑って

困ったような顔になったナミが小さくため息をつく。





「ルフィ…だから、そういうことはしちゃだめだって」



「なんでだよ?」




また拒否される…

それが嫌で腕に力を込める。




「あんたが男で、私が女だからよ。おわかり?」


「なんだよそれ、なーに当たり前のこと言ってんだよ」


「本当にわかんないやつね。そういうことは、好き同士がやることなの」


「おれはナミが好きで、ナミもおれが好きだろ?」


「そういうことじゃなくて…恋する者同士がってこと!
まぁ…あんたにはまだ難しいか」


「恋する者同士…」


「そうよ?
ま、不可抗力の場合はしょうがないけど…」


「ふかこーりょく?」


「やむを得ない場合ってこと」




だったら…



「だったらいいだろう?」


「なんでそうなんのよ!私の話聞いてた!?」





「だって、触りてぇんだからしょうがねぇじゃん」




「なっ……!!?」





真っ赤になって固まったナミを

浮き輪を背に仰向けになるおれの上に完全に乗せてやった。



「それにおれ、ナミ好きだし…ナミもおれのこと好きなら、もう恋人でいいだろ?」



「はぁ…!?だっ、誰が好きって言ったのよ!」


「好きじゃねぇのか?」


「……っ」





そうやって言葉に詰まるのは

否定できねぇからだって、



そんな赤い顔見たら俺にだってわかるぞ。
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