短編log
□無くしたモノは大きすぎて
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京介side
1ヶ月前から始まった、この生活
あの日、空から落ちてくるお前を見て
心のどこかで、綺麗だって思っていた気がする
…ドンッ!!
衝撃音にハッとして、目の前に広がっていく血液に気付いて
狂ったように、お前の名前を呼び続けた
手術は成功したと、豪炎寺さんが教えてくれた
生きているのが、奇跡らしい
「学校へ行け」
と言われたが、俺は休学することにした
少しして、サッカー部の面々が来た
なぜか俺の心配までしてきた
紫音は微笑んでるように見えた
同じクラスである影山が、お見舞いに来たいと言った人間を連れてきた
アイツからすれば、ただの親切心だったんだろう
けれど、俺は怒鳴り付けた
連れてきたのが、紫音を自殺未遂にまで追い詰めたやつらだったから…
「帰れ!二度と来るな!!」
「お前達のせいで紫音は……!!」
激昂した声が、俺のものだと気付いたのは、影山がアイツらを帰して、俺に謝ってきた時だった
影山には、すぐ謝った
そうしないと、紫音は俺を怒るからな…
*