しゅごキャラ!
□枯れない花
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私は彼が嫌い、大嫌い。
だけど、無視することも引き離すこともできない。
どうして…?
こんなに嫌いなのに。
ああ、ムカつく。
そんなことを思ってたら、ほら来た。
満面の笑みで私の名前を呼んで手を振って駆け寄ってくる。
「なでしこがいい」
「えぇ?!!」
なでしこと言うのは彼の女装した姿。
彼の家は代々女形舞踊として有名な藤咲家の一人息子。
そして、そのため高校生になるまで女の名、女の姿で過ごさなければならないと言っていた。
その姿というのが藤咲なでしこ。
なでしこは私の親友、あむの親友らしい。
あむはまだなでしこがなぎひこだなんて知らないけれど。
彼は、あむを騙してる。
だから嫌い。
仕方ないことだなんて分かってる、だけど嫌だ。
それに、彼はあむのことを何でも知ってるみたいに言う。
それが一番ムカつくのだ。
だけど、何よりも最上級にムカつくのは彼が私を好きだということ。
まったく、丸わかりなのよ。
彼は私に嫌われているのを知っていて、それでもアプローチしてきて。
諦めて他にあたればいいのに、こんな私ばっかで。
どうせ彼のことだから、想ってるだけでいいとか言ってるんでしょ…。
バカみたい
そう言ってみんなと接するのを拒んでた私。
素直になれない私。
そんな私が何でも言えた、言い方はアレだけど思ったことを何でもぶつけられたのは、男の人であなただけなのよ――。
唯世や空海、海里も仲間よ。
でも、やっぱり遠慮しちゃう…。
だけど、あなたにだけは平気なの。
あなたは気づいてないけれど
…いや、このままずっと気づかなければいいのに。
そうすれば、もっとあなたの想いが私に注がれるかしら。
枯れない花
(想いが注がれれば注がれるだけ大きくなるの)
「大きくなぁれ」
枯れてもらっちゃ困るわ
―
オープンセサミ様
お題、お借りしました。
何がしたかったんだろ(*^^*)←←