その他
□ウサギさんの憂鬱
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二階堂高嗣、只今怒っております。
「千賀〜起きろよ〜…」
今日は“YOSHIO”の撮影。
ある1シーンのために、俺たちは小さなテーブルを囲むように座りながらスタッフさんの指示を待ちつつ、好きなことをしていた。
たとえば玉は宮田が撮影で書いていたサイン色紙に落書きしていて、宮田はそれを覗き込んでは笑っている。
わったーとガヤは雑誌を読んでるし、その二人の間に座っている最年長は腕を組みながらこくりこくりと器用に寝ている。
そして恋人である千賀はというと、クッションを枕にして床に寝っころがって、さらに別のクッションを握りしめてお休み中…。
そういうことで一人にされた俺は冒頭のように千賀を起こしてみるが、起きる気配なし。
もう!もう!いいしバカ!
千賀なんか知らないよーだっ!
ニカちゃん怒らせると面倒なんだからな!
「宮田〜」
「何?どうしたのニカ?」
玉の手元を見ていた顔がこっちを向き、膝枕!と簡潔にいい放つと意外だったのか、緩みきっていた顔がびっくりしていた。
しかし膝をぽんぽんっとして、いいよおいで〜と言われたので、玉には悪いがお言葉に甘えさせてもらった。
「膝枕って意外と気持ちいいよね?」
いやー宮田の膝枕いい感じだわー。
なんかふかふか寝心地いい。
今度千賀にもやってやろうかな!……って、ダメダメ!今は千賀なんかどうでもいいんだ!
「耳かきしてあげよっか?」
「いや…」
「ふへへっ」
「…っ!やめろよぉー!おまえこのやろーーー!!」
宮田の気遣いは嬉しいけど耳はちょっと弱いというか…とにかくNGなわけで、なのにマジックを耳に入れてくるからびっくりしたじゃんか!
そんなことをしてたら玉が俺を描いてたらしく、見せてくれた。
…俺、こんな感じ?
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