Second love 〜初恋の人に似てる君〜

□明日はきっと。
1ページ/2ページ




部屋に戻り、乱暴にドアを閉めると、私はしゃがみこんだ。



「私のバカバカバカ!なんで…なんで翔雲とベルを重ねて見てるの!?あ〜…もうっ!」







その日の夕食の時の事…


「…スクアーロ…」

「あぁ?なんだぁ」

「今日の夜ご飯、ベルの分を後で医務室に持っていってあげてくれない?」

「なんでオレが!お前が行けばいいだろぉ…」

「…お願い…。明日の朝ご飯は私がちゃんと持っていくから…」




スクアーロは私の顔を見て、何かを悟ってくれたようだった。



「…分かった。明日はちゃんと持っていけよ」

「うん…ありがとう…」





なんとなく顔合わせづらかったんだよね。







明日ちゃんと謝ろう。
そんな事を考えながら、私はその日、眠りについた。









次の日。スクアーロとの約束どおり、私はベルに朝ご飯を持っていった。


「ベル…入るよ」


ベルはまだ寝ていた。フランの話によると、朝はそーとー寝起きが悪いらしい。無理に起こすとナイフを投げられるとか…。
昨日はそうでもなかったけど…。


「ベル…起きて!朝ご飯持ってきたよ!」

「まだ眠い…」

「あっそ。食べさせてあげようかと思ったけど…なしだね」

「やだ!」



すごい速さで起き上がった。



「痛ってッ!」

「あー…バカだなぁ…。急に動いちゃだめでしょ」

「……。」

「あれ?怒った?」

「別に。それより飯。食べさせて!」

「まったく…。ベル…自分の歳考えなよ…」

「ん?26だけど?」

「いい大人のくせに…」

「いいから飯〜。美流は優しいから食べさせてくれるよなー?」



乗せられた感が否めないんだけど、まぁ気分いいからいいや。



「ふふん。私は優しいから食べさせてあげるー」

「ししっ、やりっ!」







.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ