Second love 〜初恋の人に似てる君〜
□明日はきっと。
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部屋に戻り、乱暴にドアを閉めると、私はしゃがみこんだ。
「私のバカバカバカ!なんで…なんで翔雲とベルを重ねて見てるの!?あ〜…もうっ!」
その日の夕食の時の事…
「…スクアーロ…」
「あぁ?なんだぁ」
「今日の夜ご飯、ベルの分を後で医務室に持っていってあげてくれない?」
「なんでオレが!お前が行けばいいだろぉ…」
「…お願い…。明日の朝ご飯は私がちゃんと持っていくから…」
スクアーロは私の顔を見て、何かを悟ってくれたようだった。
「…分かった。明日はちゃんと持っていけよ」
「うん…ありがとう…」
なんとなく顔合わせづらかったんだよね。
明日ちゃんと謝ろう。
そんな事を考えながら、私はその日、眠りについた。
次の日。スクアーロとの約束どおり、私はベルに朝ご飯を持っていった。
「ベル…入るよ」
ベルはまだ寝ていた。フランの話によると、朝はそーとー寝起きが悪いらしい。無理に起こすとナイフを投げられるとか…。
昨日はそうでもなかったけど…。
「ベル…起きて!朝ご飯持ってきたよ!」
「まだ眠い…」
「あっそ。食べさせてあげようかと思ったけど…なしだね」
「やだ!」
すごい速さで起き上がった。
「痛ってッ!」
「あー…バカだなぁ…。急に動いちゃだめでしょ」
「……。」
「あれ?怒った?」
「別に。それより飯。食べさせて!」
「まったく…。ベル…自分の歳考えなよ…」
「ん?26だけど?」
「いい大人のくせに…」
「いいから飯〜。美流は優しいから食べさせてくれるよなー?」
乗せられた感が否めないんだけど、まぁ気分いいからいいや。
「ふふん。私は優しいから食べさせてあげるー」
「ししっ、やりっ!」
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