Second love 〜初恋の人に似てる君〜
□ベルと特訓。
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「これを、その雲雀って人は避けたの?」
「んー…。ま、避けるってゆーより…ワイヤーを切り落としたって感じ?」
「へぇ…」
「何?びびった?」
「ううん、その逆。もっと強くなって、その人と戦ってみたい」
「ししっ、変な姫。本当に普通の高校生だったわけ?」
「さぁ?どうだったかな〜。ま、変わってたかもね。血とかそういうの全然平気だし、むしろテンション上がるし。グロい映画とか大好きだったし」
「姫、王子と似てるね♪王子は自分の血見るとやばいよ。その時の記憶飛ぶし、見境ないから♪」
「そういう意味では、私はヴァリアー向きなのかもね」
「かもな♪」
その後は、ナイフの投げ方を教えてもらった。もっと上手くなったら切り裂きワルツも教えてくれると言っていた。
部屋に戻り、救急箱を探していると、ベルが入ってきた。
「姫…大丈夫だった?ワイヤーで切っただろ?」
「うん。大丈夫だよー。今、救急箱探してるところ。…あ、あった!」
「貸して」
「えっ?」
「王子がやってあげる」
「いいの?じゃあ…お願いしちゃおっかな〜?」
すると、ベルは意外にも慣れた手つきで頬の傷に絆創膏を張り、あの後ナイフで切ってしまった腕の傷を消毒して、包帯を巻いた。
「へぇ〜慣れてるね。意外」
「まぁね。意外は余計だけど…っと、よし出来た」
「すごーい。ありがと、ベル!」
「あ、ちょっと待って。早く治るおまじない♪」
「おまじない?」
ちゅっ
ベルは私の腕をとると、包帯を巻いた所の上からキスをした。
「これでよし。じゃね、明日はカエルだから。ガンバレ♪」
「うん…!ありがとう…ベル」
部屋を出ると、ベルはボソッと
「姫…かわいすぎ…ししっ♪」
と、言っていたのであった…。
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