Second love 〜初恋の人に似てる君〜
□ドッキリ。
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「イタリア人っぽいでしょう?」
「そ、そうだが…」
「何だか美流じゃないみたいですー」
「でも…かわいい♪」
「あ、ありがとう…」
「ねぇ?言った通りでしょう?」
「うんっ!みんな…ごめんね…」
「えっ?」
ルッスーリアが美流の髪を引っ張ると…
ズルッ
「…!!」
「実は…ウィッグでしたー!あはは…」
「イタリアで歩くのに黒髪は目立つからね!ウィッグを頼んどいたの!」
みんな、何だぁ…って顔してる。
「日本に行くときにはちゃんと黒髪で行くから安心して?」
そう言って、私は部屋に戻った。
「曰本かぁ…」
みんな元気かなぁ…。何も言わず転校扱いだったからなぁ…。
それに、お父さんとお母さん。まぁ、私は親戚に引き取られたから本当の…って訳じゃないけど。何となくそう呼ばなきゃいけない気がして、そう呼んでる。
そんな事を考えながら明日の支度をしていると、部屋のドアがノックされた。
「ミーですー。入ってもいいですかー?」
「いいよー」
そう返事をしたら、ドアが開いてフランが入ってきた。
「美流、何か不安な事でもあるんですかー?」
入ってくるなり、フランはそう言った。
「えっ?何で?」
「いやー、勘ですけどー。何か…いつもと違うような…」
「そうかな…?」
すると、フランがこっちに顔を近づけて言った。
「…何かあったらミーに相談してくれていいんですからねー?」
「うん。ありがとう…」
顔が近くてちょっとドキドキしてしまった。
「…そーいえば、今日の特訓の内容言ってませんでしたねー」
「あ、うん。そうだね。私もずっとフランから何教えてもらえるのか気になってたの。で、何教えてくれるの?」
「幻術ですー」
「…幻術?フランが使う…アレ?」
予想外の返答で、一瞬反応が遅れた。
「はいー。ボスからの命令ですからー」
「何で?だって私、霧の波動なんか持ってないはず…」
「それが、持ってるんですってー」
「じゃぁ私は雲と霧、二つの波動を持ってるって事?」
「みたいですねー。てなわけで、宿題でーす」
「宿題?」
「ミーとの特訓までに、幻術でだしたい、だしてみたい…と思うものを考えておいて下さーい。じゃ、ミーも準備があるんでー」
「うん。また後で…」
幻術でだしたいモノ…かぁ…。
――――――
―――
次の日、私たちは日本に発った…。
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