Second love 〜初恋の人に似てる君〜
□任務に行けない!?
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ついた所は和室になっている場所だった。
「落ち着くまでここにいていいよ。…ちょっと待ってて」
そう言うと、雲雀さんは部屋を出て行った。私は少し、部屋の中を歩き回ってみた。
畳の独特ないい匂いがする。目を閉じて軽く深呼吸していると、
「どう。落ち着いた?」
いつの間に戻って来たのか、雲雀さんがいた。
「はい!ありがとうございました。では、私はこれで…」
「…まぁ、そんなに慌てず、これでも飲んでからにしなよ」
そう言って出されたのは緑茶だった。言われるままに一口飲んでみる。
「おいしい…」
そのまま一気に飲み干す。
「落ち着いたなら、帰った方がいいよ。きっと今頃、いなくなったとかで、大騒ぎしてるんじゃない?」
「あ…そういえば、部屋にいるって言って来たんだ…。じゃぁ、雲雀さん。緑茶、ありがとうございました。とってもおいしかったです」
そう言って私は、ここに来た廊下を戻った。
「あっ!姫、いた!」
「え…ベル…どうしたの…?」
「どうしたの?じゃねーし!部屋にいるって言ってたのに、いねーし…」
「ゴメン…」
そう言って少し俯いた時、
ギュッ…
「…っ!…ベル!?」
「よかった…。すっごい心配したんだぜ…?家出したのかと思った…」
「ベル…ごめんね。ありがとう」
私も軽くベルを抱きしめた。だが、その時。
「あー!ベル先輩が抜け駆けしてますー!カス鮫隊長ー来てくださーい」
「やっべ…逃げよっか、姫♪」
「えっ、ちょっ…ベル!?」
「ししっ、鬼ごっこみたいで楽しいじゃん♪」
結局、ベルと私は捕まって、二人揃って怒られました…。
けど、ベルのおかげで私は少し元気になれたんだ。
次の日、ヴァリアーで私以外の全員は任務に出かけた。
「んじゃ、行ってくる♪」
「行ってらっしゃい。気をつけてね。ケガとか…しないでね?」
「するわけねぇじゃん。だってオレ王子だしっ♪」
「だねっ!じゃ、他のみんなも気をつけて!」
そんな会話を交わして、みんなは出かけていった。
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