Second love 〜初恋の人に似てる君〜
□死の危険。third
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アジトにいるみんなに片っ端から血液型を聞いていった。
AB型はビアンキさんだけで、少ししか用意できないけど、まぁ無いよりはマシだと思う。
その時、
「美流ちゃん、いる?」
ルッス姐さんが部屋に入ってきた。
「ルッス姐さん!ベルは?ベルは無事なの!?」
「それが…。ベルちゃんが自分の血を見て興奮するのは知ってる?」
「はい…」
「撃たれた時はその状態だったから、みんな大丈夫だと思ってたの。けど、だんだん体内の血が減ってきて…倒れるまで何も言わないから…」
「…結局、危険ってことですね…」
「まぁ…そうなるわね…」
「じゃあ、早くベルの血とビアンキさんの血を混ぜて、拒否反応が出ないか確かめてから輸血しよう」
確かめてみたら、何でかは分からないけど拒否反応がおこった。
「どうしよう…」
そう。倒れるほど血が減っているのだから、本当ならすぐにでも輸血しなきゃ危険なんだけど…。
「フランちゃんがいれば、美流ちゃんの時と同じように幻覚で…って事も考えられるんだけど、輸血足りないだろうからって途中で別れてきちゃったし…」
その時、私の頭に一つの考えがよぎった。
「……私がやる」
「美流ちゃん?」
「私がフランの代わりにベルに幻術をかける!」
「…!?何言ってるの!?美流ちゃんにはまだ無理よ!」
「でもっ…!」
傷ついているベルを前に何もできないなんて…。そんなの…
「私も…手伝うよ…?」
「クロームちゃん!?」
「オレが呼んできた。クロームも手伝えばなんとかなるだろ」
「…分からないけど…何もしないよりはましね…」
というわけで、私とクロームちゃんによる、ベルの延命作戦が始まった。
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