紳士の秘密ページ

□秘密のご褒美
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現在、私は亜澄さんと一緒に切原君に英語を教えています。


「亜澄先輩、できました!」

「見せて」


なんでも、切原君はまたしても英語で赤点を取ってしまったとか。そして再テストを合格できるまで、部活動中止となりました。

そのため、再テストで合格するためにも幸村君が切原君に提案しました。





『誰に教えてもらいたい?あ、ジャッカルは選んじゃダメだよ。ジャッカルの優しさに赤也が甘えるから』

『そ、そんなぁ!』


ジャッカル君を選ぶ気満々だった切原君。諦めて部室内にいたレギュラー陣を見渡します。


(真田副部長はうるさいし、柳先輩は小言がうるさい。仁王先輩は嘘教えるだろうし、丸井先輩なんて後から何か奢れって言ってきそう。柳生先輩は俺の出来なさに呆れて溜息ばっかりつくんだろうし。幸村部長……間違えたら、笑顔で殴ってきそうだ)


切原君が誰を選ぼうか必死に考えていたときでした。


『やっほー』


扉の方から随分とのんびりとした声がしたため、その声の方を見ると立海テニス部マネージャーの亜澄さんでした。


『部長!俺、亜澄先輩に教えてもらうっス!』

『うん、いいよ』

『何のこと?』


いきなりの話に亜澄さんは状況が呑み込めておりません。

私が彼女に事情を説明すると


『私、英語あんまり得意じゃないんだよね〜。ねぇ、柳生も一緒に教えようよ』

『私がですか?』

『うん。私が主として赤也に教えるから、柳生は私が間違って教えてたら訂正するって感じで。ダメかな?』


困っている人がいたら、放っておけないのが私の性格です。亜澄さんの頼みを即了承しました。けして彼女の上目遣いの可愛さにやられたというわけではありません。

そして2人で、しかし亜澄さんが主として切原君に勉強を教え始めました。
ですが、亜澄さんは切原君が英語が苦手なことは知っていますが、どれくらい苦手なのかはわかってはいません。

まずは簡単に小テストを、しかも辞書を使用するのを可とし、切原君の実力を試してみました。





「このバカ也!」


切原君の英語能力が低いことに、亜澄さんが呆れて怒ってしまいました。


「なんで和英辞書引いてるのに間違えんのよ!」

「えっ、嘘!?全部自信あったんスよ!」
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