妖精の渡る土地

□未知のポケモンを捕まえろ!!(???編)
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 未知のポケモンの相手に慣れてるか、慌てず瞬時に対策を練るアユミは指示を出した。
 指示を受けたルカは意気込み、相手に向かって竜の波動を放つ。

『ザギャアァアアアッ!!!』

「『え』」

「あ。効果抜群みたいです」

 竜の波動を受け、のたうちまわるポケモン。ルオンのつぶやき通り、どうやら相性がよかったらしい。

「……えーっと。アレか? ドラゴンタイプか、コイツ。ルカさん、上へ避けろ」

『みたい……だってドラゴンタイプはドラゴンタイプしか効果抜群じゃないし。……よっと』

「アユミさん。ほうけている暇があったらボール投げましょうよ」

 相手のかみ砕くを避けながら、大ダメージを追ったソレを見る。
 鍛えられた竜の波動を受け、体力はかなり激減している。捕まえるにはうってつけなくらいにだ。

「それもそうだな。では……一球目! ダークボール!」

 野球のピッチャーみたいなフォームを取り、暗い場所でゲットしやすいダークボールをぶん投げた。
 ゴンッ、と鈍い音を立てながら、ポケモンはボールの中へ。

「入った!」

「……どれだけ剛速球で投げたんですか?」

 ガッツポーズを取るアユミと、しっかりツッコミを入れるルオン。
 カイリキー並に力のあるアユミならではの剛速球なのだ。知ってるとは言え、突っ込まずには入られない。

 ポンッ!

「ギャオォオオオッ!!!」

 そうこうしている内に、ポケモンは出てきてしまった。やはり一筋縄ではいかないらしい。

「んー……さすがですね」

「諦めんぞ! 俺は絶対に! 捕まえるまで死ぬ気で逃げろ、ルカさん!」

『Σひどいー!!』

 が、ここで諦めるようなアユミではない。
 大量のダークボールを持ち、二球目を投げるのだった。

 ――――

 20分後。

「やった! ジガルデ、ゲットだ!」

「わー♪」

『お、終わった……』

 アユミは跳ねて喜び、ルオンは拍手を送り、ルカはがっくりとうなだれている。
 7個目のダークボールで未知のポケモン――ジガルデを捕まえたからだ。

「秩序ポケモン、ジガルデ。ドラゴン・地面タイプ、か……」

「だから竜の波動が効いたんですね。向こうも使って来ましたし」

『地震……使われて、死ぬかと思った……っ!!!』

「俺のためによく踏ん張ったな。ご褒美にリッチスイートポフレ20個あげよう」

『む……あ、あれくらいどうってことないし!』

 アユミからの褒美が魅力的だからか、ルカの態度が一変した。
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