長編
□深緑の輝きは癒しと未来を創る光
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アインハルトside
私は、ベルカ古流武術を流派とするアインハルト・ストラトスといいます。
今、私は街頭試合を格闘系の実力者を倒すために、武装形態へと姿を変えて移動しています。
今回はストライクアーツ有段者であるノーヴェ・ナカジマさんを狙うことにしています。
と移動していたら突然、上から何かが落ちてきました。
「きゃあ!」
でも考え事をしていて気付くのが遅れてしまい、下敷きになってしまいました。
「ううっ、一体何が……?」
体を起こして何が落ちたかを見ると、茶髪で肌の白い男の人が私に覆い被さるように倒れていました。
「う、うん……アニュー。」
と男の人が何故か右手を伸ばし、武装形態の私の右胸を掴んで…
右胸を、掴んで…?
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
一気に頭の中がピー!という音がしてもおかしくないくらいに沸騰して、脳天に加減をした『覇王断空拳』を叩きつけました。
「どはっ、何す……ってわ、悪い、すぐに退く!」
気が付いた男の人は慌て私から離れました。
「そ、その、貴方は何故上から落ちてきたのですか?」
私は胸を掴まれた事に動揺し睨みながらも男の人にこうなった経緯を聞くことにしました。
だけど、その答えが予想外でした。
「上から?それこそ俺が聞きたいくらいだ。俺はずっと戦っていたんだからな。」
戦っていた……つまりは管理局の魔導士?でもそれだったら私を捕まえようとするはず。
「それより、ここは何処だ?地球にこんなにはっきり惑星なんて見えないはず…だよな。」
よく分からないけどさっきの話からして、この人は授業で習った次元漂流者かもしれません。
でも何だかこの人はどこかで見た気がします。それも時空管理局関連で……。
確か、4年前に多くの犠牲者を出し、恐れられた赤い悪魔を倒したという英雄が茶髪で青い瞳で背の高い男の人だと聞いたことがあります。
だから……
「私はアインハルト・ストラトスといいます。なので貴方の名前を教えて下さい。」
私の名前を聞いた途端に初めて驚いた表情を見せたものの、すぐに飄々とした態度に戻った。
「まさか名字がストラトスとはな。俺の名前はロックオン・ストラトスだ。よろしくな、アインハルト。」
「ではロックオンさん、お手合わせをお願いします。」
覇王であるこの身が強くあることを証明するために英雄と呼ばれる貴方を倒させていただきます!
それに、さっきのセ、セクハラはまだ許してません!!
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