長編
□天を穿つ深緑の狙撃手
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第1話 ニールのデバイス
―「それでなんですが、実は貴方が倒れていたところでこんなものが落ちていたんです。」
なのはは上着のポケットに手を突っ込み、そこからブレスレットを取り出した?
基本的に深緑だが、金色のラインが二本入っており、水色のアクアマリンのような丸い宝石が白い円の枠によって嵌め込まれていた。
「?俺はこんなもの知らないぞ。」
だが、どうもデュナメスのような感じがする。
<初めまして、マスター。>
突然、宝石の部分が点滅してそこから声がした。
しかも声はフェルトを思わせるような感じだ。
「な、何だあ!?」
俺はびっくりして思わず後ろに下がった。
<私はガンダムデュナメスだったものです。>
「インテリジェントデバイスだったの!?」
なのはも俺程でなくとも驚いている。
<近いですが、少し違います。>
「おいおい、冗談だろ!?デュナメスだったって…あれがブレスレットになったのかよ!」
<冗談ではありません。それよりもまずは私の名前を決めて下さい。>
突然名前を決めろって言われてもなぁ…。
「ちょっと待って。ガンダムデュナメスって一体何?」
<マスターのいた世界にある機動兵器です。>
おいおい、一番知られたくないから喋らなかったのに!
「おい、勝手に…。」
<マスターはもう戻らないのでしょう?いえ、どちらにしてもマスターはあの世界へ戻ることは出来ないでしょう。>
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