妄想天使

□妄想天使と殺し屋長男
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なんと機内にはシャワーも着いていて、何の不自由もなく空の旅は終わった。

降りると、目の前には大きな門。これが試しの門というやつか。ここからが勝負……!


「試しの門だよ。1くらいは開けて貰わないと話にならない」

「私か弱い女の子だから無理だよ」

「じゃあ死んじゃうかもね」

「よし、頑張る!」


気合いを入れて、押す!

ギィ…イィ〜……

ゆっくり、ゆっくりと門が開いた。
これ2トンだっけ? 4トンだっけ? なんか記憶が曖昧だ。
とりあえず、普通の女の子には到底開けられない門を開けちゃいました。ショック……。


「次は2だね」

「イルミ私の力計ってるでしょ」

「バレた?」

「やだよ、もう開けない」

「まぁいいや。行こうか」


いざ、戦場へ!



……と、決心したのは30分前。
屋敷は見えている。徐々に近づいている。しかしまだ着かない。


「遠いねぇ……」

「そう?」

「イルミってお坊っちゃまなんだね。お金持ちの方には、なんて挨拶するのが主流なの? とりあえずバグ?」

「適当でいいんじゃないの」

「適当にしたら私ご家族の方に殺されるんじゃないのかな」

「……何で?」

イルミの探るような瞳。
しまった、私が家族のこと知ってるの可笑しいんだっけ?

「ゾルディックって暗殺一家なんでしょ? 観光バスも出てるし、有名だよね」


イルミは納得したように頷く。


「そうなんだよ、うち観光名所になってるんだよね。だからミケが余計な餌を……まぁいいや」


ヤだこの子恐ろしい。イルミが立ち止まる。立派な門だなぁ。執事の子、確かカナリヤが頭を下げ、道を開いた。


「お仕事お疲れ様ですイルミ様。ようこそ、シエラ様」

「若いのにしっかりしてるねぇ」


あ、今のおばさん臭いかな。カナリヤは少し戸惑ってからそんなことないです、と深く頭を下げる。


「じゃあ行くよ」

「イエッサー」


さあ、今度こそいざ戦場へ!





妄想天使と殺し屋長男
(キルアは今頃天空闘技場かなぁ)
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