short


□声を、
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「ん......やだってば」

 1人の女が眉間に皺を寄せそう言った。男は気にしていないようだ。ちゅ、軽くリップ音を鳴らしながら、女の首から唇を離さない。

「ねぇヒソカ、やだ」
「なんでだい」
「昨日もシたじゃん」
「今日はしてない。ナマエ、いいだろ?」

 ああ言えばこういう。ナマエは溜め息を吐く。それが妙に色っぽかった。

「聞かせておくれよ」
「何を」
「キミの、声を」

 声?
 首筋の感覚に反応しながら、ナマエは考える。

「好きなんだ。ナマエの声が」
「っ......あっそ」
「我慢するなよ。昨晩みたいに鳴いてくれたらいいんだ」
「バカ、っあ......」

 ヒソカは器用な指先をナマエの胸元に滑らす。くるくる、優しく、そして焦らすように撫でている。

「ヒソカ、」
「ん?」
「ゃ......だよ、朝から、こんな......」
「いいじゃないか。それに、」


 (嫌じゃないだろ?)
 (......ばか)


 
 

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