愛とは

□感じる違和感
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行為が終わり、二人は肩で息をする。しばらく余韻を楽しんだあと、シャワーを浴びることにした。一緒に入ろうと誘えば、あっさりと承諾された。

「抵抗ないんだね◇」
「今まで何回も色んな人と入ってるし、お金貰う以上は要望に添わないとね」

ユーリは笑った。違和感。作り笑いだ。ヒソカは痛感する。

あぁ、この子、営業してる、と。

「それもそうだねぇ」

肩に乗っているユーリの頭を撫でながら、ヒソカはどこか引っかかる想いを感じずにはいられなかった。

「朝、私7時に起きるから」
「なんで?」
「仕事だよ」
「……朝から?」
「私だってヤルだけじゃないんだよ。ご飯だけとか話だけの時もある。お金は貰うけどね」
「ふーん」

モヤモヤ。分かっている、これは嫉妬のようなものだ。いや、嫉妬というよりは、独占欲に近いだろう。

「もう寝るね。ヒソカ、大好きだよ」

ユーリはしっかりと仕事をこなしている。

「ボクも」

ヒソカは自分のこの気持ちが何なのかよく考えることもせず、電気を消した。
 

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