愛とは

□禁断の果実
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早くも一週間が経つ。ユーリのことは消えかかっていた。というのも、今が旬の青い果実の収穫が忙しいのだ。期待外れな者も居たが、全体的にはまあまあだろう。

「青い果実って、どうしてこうも美味しそうなんだろうねぇ……☆」
「あ、ぁ、助けっ……!」

綺麗な赤が首筋から吹き出る。ヒソカは浴びた血を舐める。

「美味しい☆ さて、次は……」

まだ収穫には早い果実も、もぎ取る。青いままの未熟な果実を、ヒソカは無惨に潰していた。
とにかく、考える時間を作りたくなかった。しかしどんなに頑張っても、ユーリのことが頭から離れない。やはり、覚えている。忘れられない。

「ユーリ、キミはイヴなのかな☆」

全ての真実を知る果実。禁断の果実。ユーリは、或いはイヴではなく果実かもしれない。

「キミを食べたら……キミを壊したら、この変な気持ちは変わるのかな?」

ツー
ヒソカは死に絶えた者の頬の皮を薄く裂いた。

「キミが忘れられない。キミが死んだらどうなるんだろう◇」

思考回路がユーリに支配される。ああもう駄目だ。会いたい。会おう。
さぁイヴ、ボクに綺麗な赤を魅せておくれよ。

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