愛とは

□五日目
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「ヒソカ、背中に日焼け止め塗ってよ」

この一言が原因で、彼の性欲に火がついた。

「前も塗ってあげるよ☆」
「前は塗れるから大丈夫だよ。......んっ」
「いいから」

頼んでもないのに胸を触られる。その手に日焼け止めクリームはなく、ただの愛撫になっていた。

ユーリは寝そべり、腰辺りにヒソカが座っている。脇の下から両手を前に出し、胸を揉まれている。

「やっ、ヒソカ、今日は海でしょ?」
「でもなんかムラムラしてきちゃった。ほら......☆」

ヒソカは硬くなったものをユーリのお尻に当てた。思わずぴくりと体を震わせ感じてしまう。

「だってユーリがセクシーな水着で寝そべってるからさ」
「脱がないと日焼け止め塗れないでしょ。っ......」

声は出すまいと必死に抑える。が、ヒソカの手がするりと下に降りてきたら、もう無駄だった。










「予定より一時間遅い出発だね」
「ごめんごめん」

水着の上から適当な服を着て、今は車。窓を全開にして風を浴びる。青い空、白い雲。やがて見えてきた海は空よりも深い青だった。

「海なんて久しぶり」
「ボクも」

ちらりとヒソカを見る。筋肉質な体は完璧と言ってもいいくらい美しいラインを描いている。

「男達がユーリを見てるよ☆」
「そう? 女の子達はヒソカを見てるけど」
「美しいって罪だね。さ、泳ごう」

水泳は得意な方だ。小さい頃は人魚になりたいと思っていた。だから泳ぎの練習もたくさんしたものだ。
ヒソカも水泳が上手かった。深いところに行ったり、遠くまでずっと泳ぎ続けた。

やがて岩場のような所に辿り着く。少し狭いが、誰も居ない二人きりの空間。

「すごい。穴場だ」
「だね」

後ろから抱きしめられる。水温で冷たい体も、ヒソカと触れている所から熱を帯び始める。何故かドキドキした。慌ててヒソカを引き剥がす。

「何で?」
「......ごめん」

ただ謝るしかできない。私は幸せになっちゃいけないんだ。だから、ごめん。

「海の家行かない? アイス食べたくなっちゃった」
「......いいよ☆」

優しいね、ヒソカ。
優しくしないでいいのに。




五日目

(思い切り冷たくしてよ)

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