愛とは
□三日目
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「ユーリちゃんがNo.3を維持できるのは、量より質つまりお金持ちなお客さんにターゲットを絞ってるから。お客さんも上質なやつしか相手にしない女に選ばれる、っていうのが嬉しいみたい。中でも【おじさん】って人が凄い額をユーリちゃんに貢いでるらしいの」
おじさん、ね。
「あたしは本当はユーリちゃんとはあんまり話したことないから、全部耳に入ってきた噂なんだけどね」
ヒソカは納得した。だからあんなに間違った情報が流れてくるのか。
「じゃあ今日はおじさんと会ってるのかもね。前から約束してたらしいから」
「そうかもね。あたしが相手してあげようか?」
「やめておくよ。キミもお金がかかりそうだから♢」
「あはは。じゃあまた夜にお待ちしておりまーす」
結局夜にリサに会いにいき、お金を渡した。驚いた顔をしながらもしっかりと受け取ったのを見て、リサがNo.2なのではと思った。案の定そうだった。
昼間とは違い色気を醸し出した笑顔に、女って本当に凄いなとヒソカは感心したのだった。
その日はユーリから連絡は無かった。朝にメールを送ったまま返信はなかったが、22時になったのでまた送る。
気をつけて帰ってね♢
夜は長い。もしかしたら違う男と......。ヒソカはネガティブな感情を振り払った。
仕事なんだから仕方ない。もしかしたら違う男と寝ているかもしれないが、そう、仕方ないんだ。
自分にそういいきかせ、電話をかけたい衝動を抑える。
お互い、プライベートと仕事は分けようよ
私はヒソカの恋人役=B恋人じゃない。ヒソカも、私の恋人じゃない。これはビジネスなんだよ
ユーリの言葉が蘇る。
確かにユーリのことはお金で買っている。だけど、目の前に居ない今でさえ、いつもいつもユーリが浮かぶ。
自分が望んでいるのは、恋人役≠ネんかじゃない。正真正銘、本当に欲しいものは......
三日目
(紛れもない、キミ自身)
(これが恋、なのかな)