愛とは
□恋人とは
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「ねぇヒソカ。ヒソカは私の行動を監視する気?」
「いや☆」
「じゃあもう、ついて来ないでくれるかな」
「都合が悪いの?」
「お互い、プライベートと仕事は分けようよ」
「ボクはキミの恋人だよ」
「違うよ」
ユーリは冷めた目でヒソカを見る。
「私はヒソカの恋人“役”。恋人じゃない。ヒソカも、私の恋人じゃない。これはビジネスなんだよ」
ぐ、と心にのし掛かる重いもの。
「ねぇ、恋人コースは無かったことにしようか。昨晩は私も楽しんだから、特別にタダにしてあげるよ」
気づけばヒソカは歩き始めていた。ユーリも制止しない。
ヒソカは冷静になっていた。
そうだ、ユーリはもともと一夜限りの女。楽しんだら殺すはずだったが、まぁいい。サービスだ。
「君がいい使い手になったら、また会いに行くよ☆」
……どこかモヤモヤしていることには、気づかないふりをした。