長編

□第二章
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「大変遅くなり申し訳ありませんアリス様、只今戻りました」

 アリスが振り返ると先程まで微笑んでいた熾羅が跪いた。

「調査の報告を致します…。
この世界は幻想世界、我々との接触及び、奴等との関係性も無し、そのため、未開拓の可能性が高いです、そして奴等の芽となる可能性がある者は何人かおります。」

『幻想世界ならすぐに出口が見つかるだろうけど…芽になる様な奴が居るのが厄介ね…。』

アリスが考える仕草をしたが熾羅は構わず話を続けた。

「ですがアリス様、この世界は確かに幻想世界です…が、出口は見つかりませんでした」

『…と言うことは孤立していると言うこと?』

それでも熾羅は報告を続けた。

「それと、この世界には常人より遥かに身体能力が長けているものが何十人もおります。その中には先程の伊達政宗、片倉小十郎も含まれている様です。そしてこの二人は共に雷の属性能力を持っています。因みにこの世界に存在する属性は雷、火、氷、闇、光、風、無属性です。……」

その後も熾羅の報告は長々と続いた。












「…………ま…様…アリス様、聞いていますかアリス様」

あまりにも熾羅の話が長かった為、アリスは座って話を聞いていたがいつの間にか眠ってしまった。

そしてアリスが眠っているのを確認した熾羅がアリスを布団に寝かした。

「しょうがないですね…アリス様、今日はゆっくりお休み下さい。」

それから熾羅もアリスと共に眠った。
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