君を想って、ずっと・・・

□再会
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今日は、高校の入学式。
この学校の校章にも使われている桜が、ひらひらと舞っている。

「あ、いたいた!凛音!」

不意に、声をかけられる。
そこにいたのは、中学からの友達の茉梨だった。

「わあ、久しぶり!」
「ねえねえ、クラス見た?」
「いや、まだ見てないけど・・・」
「そうなんだ!じゃあさ、一緒に見に行こうよ!」

茉梨に手を引かれ、私は走る。
目指すは、クラスと名前が描いてある掲示板。

「・・・と、あった!私はC組だよ!凛音は?」
「えーと・・・あった!ほらみて、茉梨!私もC組だよ!」
「ということは・・・同じクラスじゃん!」

きゃあ、と叫んで私たちは抱き合う。
何だか奇跡みたい。
そんな風にはしゃいでたら、他にも同じ中学だった子たちが、わらわらと寄ってくる。

「凛音はCかあ・・・私はEだったよ」
「そっか、離れちゃったねー。何か寂しいなあ」

新しい学校、新しいクラス。
私の中学の子は大抵この学校に来るけれど、やっぱり緊張する。
茉梨と同じクラスで良かったなあ。
改めて、胸を撫で下ろしたその時。
ふと見た掲示板の中に、見覚えのある名前があった。




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