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プール(正臣
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『ねぇ、正臣プール行こー?』

暑い…この時期は異常に暑い…。というわけで正臣をプールに誘う事にした。正臣は目をキラキラさせながら、


「おぉ!それは綺麗なおねぇさんを一緒にナンパしに行こうと言う事か!!よし、行くk……」

正臣の言葉が途中で止まり何か考えるように腕を組んだ。そんな正臣に私は首を傾げる。


『どしたの?正臣?』


「……………。よし、やっぱり行かない!」


いきなりの真逆発言に驚いた。
……正臣がナンパを諦めるなんて…。

熱でもあるのかな?
おでこに手を当ててもさほど高くはない。

「いや、熱があるわけじゃねぇよ?」


『だって、正臣が女の人をナンパ行かないなんて、調子でも悪いのかと思って…』


「いや…、だって…。そりゃあ!俺だってピチピチの可愛いおねぇさんと戯れぐふぅっ」


『……………。』


何も言わずに、腹蹴り。


「ちなみに今日はピンクなのかぐふぉっ!」


腹蹴りをしつつ頭を殴りまくる。


『忘れろ忘れろ!!!!』


「ふっ…俺の女の子の下着の記憶力は異常だぜ!!」


『………………』


いや、ドヤって顔されても引くだけなんですけど。



「いやいや!嘘だから!!ったく、結衣は冗談が通じないなぁ全く。」


私の蔑んだ目を見て直ぐ様嘘だと否定。
……………うん、そうなんだ良かったね。


「いや…さ、あのさ結衣。」

『ん?何?』


「プールって言ったら水着だろ?」


『まぁ、そりゃあね?』


「………………。」


正臣は、何も言わずそっぽを向いてる。

ちなみに、正臣の顔が赤かったのは私は知らなかった。


『??正臣?』


何が言いたいのか分からず首を傾げると、正臣は痺れを切らしたように、


「だぁぁっ!もう!なんでわかんないかな!?結衣ってやっぱり男心わかってない!!」


いきなり怒鳴られてしまった。

え?え?どういう事?


いまだにわからないって顔をしていると正臣は、いきなり私を抱きしめながら、


「結衣の!水着を誰にも見られなくないの!!他の男なんかに!わかった!?」


うーわ、絶対俺顔赤いよー!!
と一人で騒いでいる正臣。
……正臣が妬きもち…?

トクントクン…


あぁ〜、うるさい心臓黙れ。


『正臣…』


「ん…、何?」


しばらく間隔が空いた後私は正臣の顔を見上げる。

その顔は少し赤くて。
なんか可愛い。


『正臣、ありがとう。』


私は一言そう告げた。


そうだ。プールは辞めてどっかに出掛けよう。もちろん二人きりで。




(…………でもなぁ…水着のおねぇさんとイチャイチャしたかt…)


(…ウルトラハイパー結衣ちゃんキーック!!!!)


(ぐへぁっ!!!)


(………………正臣のバーカー!!!)


(…結衣、さすがに…やりすぎ…。)


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