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寝坊。(正臣
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『…んぅ…。』
カーテンのの隙間から差し込む光で目を覚ました私はとりあえず手探りでケータイを探して、時間を見る。
9月10日AM9:30
…………これは完璧寝坊ですね。
……やっぱり深夜に最近ハマりにハマりすぎたバトルゲームを朝の5時までやるのは良くないな。うん。
つか、なんだこのメールと着信の量は。ほとんど正臣だし。
…てか臨也さんからもかかってきてるってどういう事?もう嫌な予感しかしないし。これは放置でいいな。
よし、今日は学校をサボろう!そうしよう。
というわけでもう一回寝ようっと。
と私が固い決心をして布団に潜り込んだ直後に携帯が鳴る。
この着信音は正臣か?
『……もしもし、』
しばらく放置していたのだがずっと鳴り続けるので仕方なく出る事にした。
「お!!やっと出た!!つかこんだけかけたら今月の電話代がバカにならないぜ!!どうしよう!!」
…なんか妙にハイテンションなのが電話越しでも良く分かる。
そんなに私が電話に出て嬉しいのか。なんなのか知らないけど、ちょっとうるさいしウザい。
『はいはい、そうですか良かったねー。それじゃあ私はノロウィルスにかかっているので電話を切りたいと思いますおやすみなさい。』
「ちょ!全然元気そうに聞こe」
無理やり電話を切って布団に潜り込む。
…まぁ当然のように携帯は鳴りまくる訳で。
これがまたうるさいのなんの。
携帯の電源切ろうかな。
『……正臣、さっきの私の話聞いてた?』
この電話が終わったら切ろうそうしよう、それがいい。
「いや、全然元気そうに聞こえるんだけど?」
『…………………。』
「……その電話越しの無言ってさ、凄い怖いんだよ知ってた?」
『…知らない。とにかく私今日は学校行かないから。』
「えー、結衣が来ないと俺学校来た意味ないじゃん!!」
『知るか。つか正臣はなんの為に学校行ってんの?』
「結衣に会うためと可愛い女子をナンパするたm『ねぇ切っていい?』タンマタンマ!!切らないで!!」
と、正臣の電話越しからチャイムの音が聞こえる。
『ほら、授業始まるよ。』
私はさっさと寝たい。すごく眠い。
「……一つ聞いていいか?」
『……何?』
「病気とか、じゃないの?今日休むのって。」
『ん…まぁ熱とかはないかな?』
「………良かった。あ、ちなみに今の終業のチャイムな。」
……………は?今この子とんでもないこと言わなかった?
終業のチャイム…だと…っ!!?
「ちなみに、俺の隣には大きな鎌を持った死神g……ちょ、先生タンマ!!………」
そこから正臣の声は聞こえなくなった。
背後で、説教してる声と、笑っている声は聞こえた。
そして誰かが正臣の携帯を取る音も聞こえた。
そして私に一言。
「松岡、明日が楽しみだなぁ…?もちろん今日でもいいが…?」
…………この声は生徒指導部の櫻田か…!!
『……………すぐ行きまーす。』
(……………正臣のバカ。私まで怒られるじゃないの…。)
(……結衣、怒られる時も一緒だぜっ!!)
(!!!今、悪寒が…)