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酔った勢いで?(臨也
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「…………………は?結衣今なんて言ったの?」


『だーかーら…いじゃさんといっしょにおふろはいりたぃっていったんれすよー!!』

アハハハーと笑いながらチューハイの缶を手に取り飲んでる結衣。
……………完全に酔ってるよ。


テーブルの上を見ると、チューハイの缶が5本、ビールの缶が2本転がっている。

俺が仕事から帰ってきたらこの状態になっていた。


時々やるんだよね……結衣って。
こうやって俺がいない間にお酒を飲みまくるって。

「…………というかなんで波江は毎回止めてくれないのさ…。」

「だって、面倒事に巻き込まれたくないもの。」


「いや、結衣のこの状態こそ面倒だと思わないの?」

「すぐ、酔い潰れるからいいんじゃない?それに貴方に甘えてくれるじゃないの。あのクールの彼女が。」

………まぁ、確かに?それは凄く…凄く嬉しい事なんだけどさ…!!


「…………とにかく、これからは止めて。頼むから。」

ただ一つ問題がある。


「……わかったわよ。」


と言って波江は立ち上がり、時間だから。と言って帰って行った。
時計を見ると、まだ定時ではない。

……給料下げてやろうかな。
きっと俺の態度を察して面倒事に巻き込まれたくないと思ったのだろう。

…久しぶりだからなー、デレの結衣は。


結衣には、二つの酔い方がある。(ちなみに波江は一度このデレ結衣を見た事があるからさっきあんな事言ったんだろうけど。)


一つは、飲んで飲んで飲みまくって最終的に何もせずに机にバタンと倒れ込んで終わる形。

この方が結構多かったりする。

んで、もう一つが今のこの状態。

通称「デレ結衣」である。

……………は?ネーミングセンス?そんな事どうでもいいじゃないか。


このデレ結衣は人に絡む。そうそれは物凄く絡む。

波江がいた時はそうでもなかったけど、ここ最近飲んでなかったからか、今回はひどいぞきっと。

だって俺の隣でずっと、臨也ー、臨也ー!って呼んでるから。


いや、俺的にお風呂に入るのは全然いいんだよ、寧ろバッチコイなんだけどさ。

その後が大変なんだよ。

お風呂で寝られたらどうする?


服着せて、髪乾かして、二階のベッドに寝かせて、缶の後始末だよ?

何この小学生の子供を手伝うお母さんみたいな仕事。

俺絶対やりたくないんだけど。


後、お風呂を二人で入ったのが結衣にバレたら…。


………止めておこう。考えただけでもゾッとする。

この俺がゾッとするんだからそれはそれは…もう…うん。


という訳で俺は素直に結衣をお風呂に入れる事にした。


………今までの熱弁?

知らないね。なんの事だい。






♀♂


無事、結衣はきちんとお風呂に入ってくれました。
うん、良かった良かった。

結衣を布団に入れた後、俺はアルミ缶を片付けて、仕事に戻った。

………なんの仕事かって?

…………USBにデータを移してるのさ。

パソコンは俺の大切な情報源だからね。
パソコンというかデータだけど。


まぁ、最後の抵抗って奴だよね。











♂♀

目が覚めると自分のベッドにいた。

つか…頭痛い…、

ってなんで私自分のベッドにいるの?

それ以前に昨日の夜の記憶がほとんどない。


…………もしかして…!!


着替えもせずドタドタと階段を降りると、臨也がいつものように仕事をしていた。

波江さんは外出中らしい。

『臨也っ!!私昨日なんかした!?』


「………別になにも?」


『ねぇ、その最初の間な何かな説明して。』


♀♂

俺って嘘上手い奴だ。って自分でも誇りに思ってたんだけど…。

これはもう自慢できないね。

結衣の前だと嘘がつけなくなる。
というか見抜かれる。


「別になにもないって。」


『説明してくれないと━この言葉は教育上良くないため規制音をかけさせて頂きます。━…するからね。』

「………ごめん。」


結衣はいつの間にこんな怖い事を覚えたんだろ。


と言うわけで全て喋らされました。


『…………………。』


「結衣、せめて怒ってくれないと怖い。無言怖い。」

『(なんで私意識なかったんだろう臨也とお風呂入ったのに!!って前にも同じ事した!!)……………よし、臨也覚悟出来てるか?』



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