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「正臣ってチビ?」「違うぞ?!」
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「つか、結衣またでかくなったろ?」
『えー?そう?もうこれ以上いらないんだけどなー。』
「きっと俺達の愛の力だな!!」
『いやいや…
身長に愛の力は関係ないでしょ。』
私の身長は高校を過ぎても伸び続けている。
現在167センチ。正臣とほぼ変わらない身長。
まぁ正臣が小柄な方なんだけど。
「っと結衣っ!!俺は別に小柄なんかじゃねぇぞ!!この身長の方がおねぇさんにモテるだけぐふぅ」
私の回し蹴りが正臣の腹を直撃。
正臣は、100のダメージを受けた!!
『……………はぁ…』
相変わらずナンパは変わらずやっているらしい。
だから罰が当たるんだよーだ!!
「結衣…今日は白か…って痛い痛い痛い!!ごめんなさいごめんなさい!!」
私が正臣の耳を思い切りつねると正臣はすぐに謝った。
…………いっそのこと記憶を飛ばしてやりたい。
『……………正臣なんか樹海に迷いこんで30年間さ迷い歩けばいいのに。』
「ちょ!?なんで俺そんなに迷い歩かなきゃいけないんだよ!!つか30年って長すぎる以前に樹海なんて3日歩いたら死ぬだろ!!」
『………正臣の図太さなら50年もいけるかな…』
「俺は、シャイボーイなんだぞ!!純情なんだからな!!ガラスのハートの持ち主なんだ!!OK!?」
『……NoThankyou』
「………………俺泣いちゃうよホント…」
『まぁ、正臣いじりはこの辺にして…』
「これ、"いじり"より"いじめ"の部類に入ると思う間違いなく。」
『………………帰ろうか。』
「………………おぅ。」
私はずっと長身がコンプレックスだった。
背が高いから、ヒールも履けないし、可愛い服は似合わないし、自分より背の高い人はなかなかいないし。
でもそんな私に光をくれた彼。
━いいじゃん。背が高くても。身長なんて関係ないだろ。女の子は笑ってるのが一番可愛いんだよ。だから付き合って下さい。━
……一目惚れ…と言うことになるんだろうなアレは。
私がその時OKしたら、正臣が凄く驚いた顔をしたのを覚えている。
『……………正臣。』
「おぅ、なんだい可愛いハニー?」
いつも貴方に支えて貰っているから今日はちょっとだけ優しくしてあげる。
『………大好き。』
(な…っ…バカっ…恥ずかしいだろ!)
(恥ずかしくさせたんだもん。)
(…………今日はきっと激しい夜になるぞ。)
(ごめんなさい。)