黒子

□れおねえっ
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これはマズい。


非常にマズい。


女子としても、高校生としても……うん、とてもマズい。




「嘘でしょ」


私は普通にアパートで一人暮らししてる高校生。
一人暮らししてるって言っても、危機感とかは人一倍ある自信アリ。
防犯対策に玄関に男物の靴を置き、玄関、窓の戸締まりを欠かしたことはない。



―――な の に !



「……ぅ、…ん」



風呂からあがると、私のベッドに誰か寝ている……そう、誰か寝ているのだ。

しかも男。
さらに言うなら裸。

――私終了のお知らせ。


朝になって知らない男と一緒に寝ていた…しかも覚えてない。そんなよくある過ちに似た光景だが、
私は少々自己管理能力に自信があるのでそのような過ちが起きることは断じてないと宣言しよう。

第一は私はただの高校生であってお酒を飲むこともない。
普通に風呂に入って出てきたら男がいたのだ。
これはそう!普通の事態ではない。
つまり警察だッッッ!



何秒感も固まった後に警察を呼ぶことを思いついた自分はまず自分が身につけているのがバスタオルのみだということに気がついた。

マズい。まず服を身につけなければ!
警察を呼ぼうにも、逃げようにも裸では何もできまい。
まず私が身につけるはずだった部屋着のポケットに携帯が入っているのだ。


そしてその部屋着及び下着は――――YES!まさにベッドの上に乗っているのです。



眠っている男(顔を枕にうずめているので顔は分からない。ただかなり身体はデカいようだ。細いみたいだけど)を起こさないように私は迅速に部屋着に手をかけた。

自分にこんな勇気があったのかと自分でもびっくりしている。
それほどに相手が寝ているというのは心強かった。








「………ん」






「え?」






もはや偶然のタイミングであった。


私が服に触れた瞬間に相手の男がはっとしたように起き上がった。
彼はうつ伏せで、私は背後にいるからまだ顔は見えない。

ただ、非常にマズい。




「あらやだ…寝ちゃってたんだわ」


「…え?」


「………え?」


「え、」


「……え…?」


つかの間の静寂。
男は振り返り、とうとうその男と目をあわせた。





「きゃあああああああああああああああああああああああああああああ」

「え?」

「なんであんた…誰?!裸?!いやああああああああああ」





え?






『れえねえっ』


(どうやら私が痴女扱い)




14/02/18


勿論続きます。

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